香椎廟(かしいびょう/かしいのみや)
福岡県福岡市東区香椎4-16-1にある香椎宮です。神亀元年(西暦724)に創建されたとされています。仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)、神功皇后(じんぐうこうごう)が祭られています。
筑紫国に赴任したお役人等は、まずこの香椎廟にお詣りしたそうです。
香椎廟(かしいびょう/かしいのみや)を詠んだ歌
万葉集には香椎廟(かしいびょう)を詠んだ歌はありませんが、0957~0959の歌の題詞に載っています。これら3首の歌はいずれも香椎の潟(香椎の浦)を詠んでいます。
冬十一月、大宰(だざい)の官人(かんじん)等、香椎廟(かしいびょう/かしいのみや)を奉拜(さんぱい)し、訖(を)わって退(まか)り歸(かえ)る時、馬を香椎(かしい)の浦に駐(とど)めて各(おのおの)懐(おもひ)を述べて作る歌
0957: いざ子ども香椎の潟に白栲の袖さへ濡れて朝菜摘みてむ
大貳(だいに)小野老朝臣(おののおゆあそん)の歌一首
0958: 時つ風吹くべくなりぬ香椎潟潮干の浦に玉藻刈りてな
豊前守(とよのくにみちのくちのかみ)宇努首男人(うののおびとをひと)の歌一首
0959: 行き帰り常に我が見し香椎潟明日ゆ後には見むよしもなし
※より詳しくは、池田様著作の「香椎廟・香椎の潟」(PDFファイル)をご覧ください。