雲隠 鴈鳴時 秋山 黄葉片待 時者雖過者
柿本人麻呂(かきののもとのひとまろ)歌集より
雲隠(くもがく)り、雁(かり)鳴く時は、秋山の、黄葉(もみち)片(かた)待つ、時は過ぐれど
雲に隠れて雁(かり)が鳴くときは、秋山の黄葉(もみち)がただ待たれます。もう、そんな季節になったのに。
この歌の題詞に「弓削皇子(ゆげのみこ:天武天皇の皇子)に献(たてまつ)る歌三首」とあります。