第九巻 : 白波の浜松の木の手向けくさ

平成11年47月25日(日更新


原文: 白那弥乃 濱松之木乃 手酬草 幾世左右二箇 年薄經濫

作者: 山上憶良(やまのうえのおくら)

よみ: 白波(しらなみ)の、浜松の木の、手(た)向けくさ、幾代(いくよ)までにか、年は経(へ)ぬらむ

意味: 白波の寄せる浜のの木に結び付けた神様へのささげ物は、いったいどれくらいの年月がたったのでしょう。

この歌の「手(た)向けくさ」は、旅の無事を神様に祈って、ささげ物として布か何かを松に結びつけたものと思われます。

この歌の注には、川島皇子(かわしまのみこ: 天智天皇のお子さまの一人)の歌とも言われている、と書かれています。


第九巻