原文
絶等寸笶 山之峯上乃 櫻花 将開春部者 君之将思
作者
播磨娘子(はりまのをとめ)
よみ
絶等寸(たゆらき)の 山の峰(を)の上(へ)の 桜花(さくらばな) 咲かむ春(はる)へは 君し偲(しの)はむ
意味
絶等寸(たゆらき)の山の上の桜(さくら)が咲く春になったら、あなたさまも(わたくしのことを)思い出してくださいますよね。
・「絶等寸(たゆらき)」がどこなのかは分かっていません。
- rough meaning: I hope you will remember me, when the cherry blossoms on Mt.Tarayuki bloom in spring.
補足
この歌の題詞には、「石川大夫(いしかはのまえつきみ)が転勤で京(みやこ)に上る時に、播磨娘子(はりまのをとめ)が贈った歌」とあります。石川君子(いしかわのきみこ)ではないかと考えられています。