原文

君之徃 若久尓有婆 梅柳 誰与共可 吾縵可牟

作者

大伴家持(おおとものやかもち)

よみ

君が行き、もし久にあらば、梅(うめ)柳(やなぎ)、誰(た)れとともにか、我(わ) がかづらかむ

意味

梅 撮影(2017.02) by きょう

あなたの(都への)旅が、もし長引くのでしたら、梅(うめ)柳(やなぎ)を、だれと一緒に髪飾りにして楽しめばよいのでしょうか。

「かづら」は、梅や柳の枝などを使った髪飾りのことです。

都に向かう久米朝臣廣縄(くめのあそんひろつな)に、大伴家持(おおとものやかもち)が贈った歌です。

補足

この歌の題詞には、「(天平勝宝3年)二月二日に守(大伴家持)の舘(やかた)に會集(かいしゅう:大勢が集まること)し、宴のとき作る歌一首」、とあります。

この歌の左注には、「右は、判官(じょう)久米朝臣廣縄(くめのあそんひろつな)、正税帳(せいじようちょう:稲による税の収支決算報告書)を以ちて、京師(みやこ)に入るべし。仍(よ)りて守大伴宿祢家持、此の歌を作る也。但(ただ)し、越中(こしのみちのなか:現在の富山県)の風土に、梅の花、柳絮(りょうしょ:柳の綿毛)、三月にして初めて咲くのみ。」、とあります。

更新日: 2017年02月26日(日)