万葉集: 釆女(うねめ)

2010年01月03日(日)更新


釆女(うねめ)は天皇の供膳(きょうぜん)や雑用などのお世話をする若いきれいな娘さんです。

続日本紀(しょくにほんぎ)の天平14年(743)5月の記事に、「釆女(うねめ)は今より以後も郡(こほり)毎(ごと)に一人貢進(たてまつ)れ」と載っています。全国の郡から一人ずつを集めたのですね。
ちなみに、これについては大同2年(807)5月に廃止されています。

撮影 by きょう

0051 : 采女の袖吹きかへす明日香風都を遠みいたづらに吹く

0095 : 我れはもや安見児得たり皆人の得かてにすとふ安見児得たり

0217 : 秋山のしたへる妹なよ竹のとをよる子らは.......(長歌)

0218 : 楽浪の志賀津の子らが罷り道の川瀬の道を見れば寂しも

0219 : そら数ふ大津の子が逢ひし日におほに見しかば今ぞ悔しき

0534 : 遠妻のここにしあらねば玉桙の道をた遠み.......(長歌)

0535 : 敷栲の手枕まかず間置きて年ぞ経にける逢はなく思へば

1026 : ももしきの大宮人は今日もかも暇をなみと里に出でずあらむ

1027 : 橘の本に道踏む八衢に物をぞ思ふ人に知らえず

1420 : 沫雪かはだれに降ると見るまでに流らへ散るは何の花ぞも

3807 : 安積山影さへ見ゆる山の井の浅き心を我が思はなくに


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