原文 Original Text

婇女乃 袖吹反 明日香風 京都乎遠見 無用尓布久

作者 Author

志貴皇子(しきのみこ) Shiki-no-Miko

よみ Reading

采女(うねめ)の 袖(そで)吹きかへす 明日香(あすか) 都を遠み いたづらに吹く

- Uneme no Sode fukikahesu Asuka-kaze Miyako wo tohmi Itazura ni fuku.

意味 Meaning

明日香 by 写真AC

釆女(うねめ)の袖(そで)を揺らしていた明日香風(かぜ)も、都を遠くにし(藤原宮に移ってしまったため)、空しく吹いている。

・明日香宮(あすかのみや)から藤原宮(ふじわらのみや)に遷った後に志貴皇子(しきのみこ)が詠んだ歌です。

- rough meaning: The Asuka wind that swayed Uneme's sleeves is now blowing in vain because the capital has moved from Asuka Palace to Fujiwara Palace.

補足 Notes

・この歌の題詞には、「明日香宮(あすかのみや)従(よ)り藤原宮(ふじわらのみや)に遷(うつり)居(を)りし後に志貴皇子(しきのみこ)の作らす歌」とあります。

更新日: 2023年09月03日(日)