志貴皇子(しきのみこ) Shiki-no-Miko(Prince Shiki)

イラスト by 忽原さま

志貴皇子(しきのみこ)は天智天皇(てんじてんのう)の七番目の皇子(みこ)で、光仁天皇(こうにんてんのう)のお父さんです。天武8年(西暦679年)5月の吉野の盟約(めいやく)に参加しています。霊亀(れいき)2年(西暦716年)に亡くなっていますが、彼の子の白壁王が光仁天皇(こうにんてんのう)として即位したときに、御春日宮天皇(かすがのみやにあめのしたしろしめすすめらみこと)と追尊(ついそん:死後に天皇の称号を贈ることで、歴代には数えない)されました。田原天皇(たはらてんのう)とも呼ばれます。

余談ですが、天武天皇(てんむてんのう)の皇子にも磯城皇子(しきのみこ)という人がいます。

- Shiki-no-Miko is the seventh prince of Emperor Tenji and the father of Emperor Konin. He participated in the Yoshino Pact(swear not to fight each other over the right of succession to the imperial throne) in May of the 8th year of Tenmu(679 AD). He died in the second year of Reiki (716 AD). When Prince Shirakabe(his son) was enthroned as Emperor Konin, he was given the title of Emperor Kasuganomiya(also called Emperor Tahara).


志貴皇子が詠んだ歌 Poems written by Shiki-no-Miko

明日香 by 写真AC

0051: うねめの袖吹きかえす明日香風都を遠みいたづらに吹く

0064: 葦辺行く鴨の羽交ひに霜降りて寒き夕は大和し思ほゆ

0267: むささびは木末求むとあしひきの山のさつ男にあひにけるかも

0513: 大原のこのいち柴のいつしかと我が思ふ妹に今夜逢へるかも

1418: 石ばしる垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも

1466: 神奈備の石瀬の社の霍公鳥毛無の岡にいつか来鳴かむ

更新日: 2023年09月03日(日)