原文
都奇餘米婆 伊麻太冬奈里 之可須我尓 霞多奈婢久 波流多知奴等可
作者
よみ
月(つき)数(よ)めば いまだ冬(ふゆ)なり しかすがに 霞(かすみ)たなびく 春(はる)立ちぬとか
意味
暦の上では今はまだ冬(ふゆ)です。なのに、霞(かすみ)がたなびいています。春(はる)がやってきたのでしょうか。
- rough meaning: It is still winter on the calendar. Nevertheless, there is the haze hanging over there. I wonder if spring has come.
補足
・この歌の題詞には「廿三日(二十三日)に治部少輔(じぶのしょう)大原今城真人(おおはらのいまきまひと)の宅(いへ)にて宴(うたげ)する歌一首」とあります。また、左注には「右一首、右中辨(うちゅうべん)大伴宿祢家持(おおとものすくねやかもち)の作」とあります。