第二巻 : 見まく欲りわがする君もあらなくに

平成11年2月7日(日)更新


原文: 欲見 吾為君毛 不有尓 奈何可来計武 馬疲尓

作者:大伯皇女(おおくのひめみこ)

よみ: 見まく欲(ほ)り、我がする君も、あらなくに、何しか来けむ、馬疲るるに

意味: 会いたいと思う君ももういないというのに、どうして帰ってきたのでしょう。馬も疲れるというのに。

背景: 大伯皇女(おおくのひめみこ)の弟の大津皇子(おおつのみこ)が、謀反の疑いで処刑された後に、伊勢の斎宮(いつきのみや)から都に帰ってきたときの歌の一つです。このとき、大津皇子(おおつのみこ)は24歳という若さでした。


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