原文

雪己曽波 春日消良米 心佐閇 消失多列夜 言母不徃来

作者

柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)歌集より

よみ

雪(ゆき)こそば 春日(はるひ)消(き)ゆらめ 心さへ 消え失せたれや 言(こと)も通(かよ)はぬ

- Yuki kosoba Haruhi Kiyu rame Kokoro sahe Kieuse tare ya Koto mo Kayo hanu.

意味

雪 by 写真AC

雪(ゆき)だったら、春(はる)の日に解けて消えてしまうものでしょう。だのに君は心まで消えてしまったのかな、君からはなんの連絡もないのは。

・奥さんに宛てて詠んだ歌です。奥さんからの返事の歌が、(1783番歌)に載っています。

- rough meaning: If it were snow, it would melt and disappear in the spring. But I wonder if you've lost even your heart, I'm sending my days without hearing from you.(This is the poem that the husband sent to his wife.)

補足

この歌の題詞には、「妻に与(あた)ふる歌一首」とあります。

更新日: 2022年09月25日(日)