足引之 八峯之雉 鳴響 朝開之霞 見者可奈之母
大伴家持(おおとものやかもち)
あしひきの、八つ峰(を)の雉(きぎし)、鳴き響(とよ)む、朝明(あさけ)の霞(かすみ)、見れば悲しも
山の峰々で雉(きじ)が鳴いています。夜明けの霞(かすみ)を見るのは悲しいことです。
「八つ峰(を)」は、山の峰々のことです。
この歌を含む4148番歌の題詞には、「暁(あかとき)に鳴く雉を聞く歌二首。」とあります。