原文

霍公鳥 喧渡奴等 告礼騰毛 吾聞都我受 花波須疑都追

作者

大伴家持(おおとものやかもち)

よみ

霍公鳥(ほととぎす) 鳴き渡りぬと 告ぐれども 我れ聞き継がず 花(はな)は過ぎつつ

意味

藤の花 by 写真AC

霍公鳥(ほととぎす)が鳴き渡りましたよ」、と人は言うけれど、私はまだ聞いていません。花(はな)は盛りを過ぎていくのに。

・天平勝宝2年(西暦750年)4月に詠まれた歌です。

- rough meaning: Someone says "Hototogisu flew away with singing," but I have not heard it yet. Although the flowers already passed their best season.

補足

・この歌の題詞には。「更(さら)に霍公鳥(ほととぎす)の哢(な)くこと晩(おそ)きを怨(うら)む歌三首」とあります。

・この歌に詠まれた花は、藤の花と考えられています。

更新日: 2020年02月02日(日)