原文
霍公鳥 喧渡奴等 告礼騰毛 吾聞都我受 花波須疑都追
作者
よみ
霍公鳥(ほととぎす) 鳴き渡りぬと 告ぐれども 我れ聞き継がず 花(はな)は過ぎつつ
意味

「霍公鳥(ほととぎす)が鳴き渡りましたよ」、と人は言うけれど、私はまだ聞いていません。花(はな)は盛りを過ぎていくのに。
・天平勝宝2年(西暦750年)4月に詠まれた歌です。
- rough meaning: Someone says "Hototogisu flew away with singing," but I have not heard it yet. Although the flowers already passed their best season.
補足
・この歌の題詞には。「更(さら)に霍公鳥(ほととぎす)の哢(な)くこと晩(おそ)きを怨(うら)む歌三首」とあります。
・この歌に詠まれた花は、藤の花と考えられています。