第十九巻 : 藤波の茂りは過ぎぬあしひきの

2000年1月23日(日)更新


原文: 敷治奈美乃 志氣里波須疑奴 安志比紀乃 夜麻保登等藝須 奈騰可伎奈賀奴

作者: 久米広縄(くめのひろなわ)

よみ: 藤波(ふじなみ)の、茂(しげ)りは過ぎぬ、あしひきの、山霍公鳥(やまほととぎす)、などか来(き)鳴かぬ

藤(ふじ)の花の盛りは過ぎてしまいましたのに、どうして山霍公鳥(やまほととぎす)は来て鳴かないのでしょうか。

この歌は、大伴家持(おおとものやかもち)から贈られた歌(「君のところにはとっくに霍公鳥(ほととぎす)が来て鳴いているでしょうに、それを知らせないのはズルいよ。」)に返信をしたものです。

撮影(1998) by きょう

第十九巻