原文

伊波世野尓 秋芽子之努藝 馬並 始鷹猟太尓 不為哉将別

作者

大伴宿禰家持(おおとものすくねやかもち)

よみ

石瀬野(いはせの)に 秋萩(あきはぎ)しのぎ 馬(うま)並(な)めて 初鷹猟(はつとがり)だに せずや別れむ

意味

鷹 by 写真AC

石瀬野で秋萩を踏み倒しながら馬(うま)を並べてする今年初めての鷹狩りさえもしないで(この地と)別れることでしょうか。

- rough meaning: Do I have to leave here without even doing the first falconry of the year, which lining up horses while trample down the autumn hagi in Iwaseno field?

・石瀬野(いはせの)は、現在の高岡市石瀬あたり、または富山市岩瀬あたりではないかと考えられています。

補足

・この歌の左注には、「右八月四日に贈る」とあります。天平勝宝3年(西暦751年)8月4日のことです。

越中国に赴任していた大伴家持が任期を終えて奈良の都に戻ることになった時に詠んだとされています。

更新日: 2020年01月26日(日)