原文 Original Text
御苑布能 竹林尓 鴬波 之波奈吉尓之乎 雪波布利都々
作者 Author
よみ Reading
御園生(みそのふ)の 竹(たけ)の林に 鴬(うぐひす)は しば鳴きにしを 雪(ゆき)は降りつつ
- Misonofu no Take no hayashi ni Uguhisu ha Shiba nakini shiwo Yuki wa furitsutsu.
意味 Meaning
この御園(みその:お庭)の竹(たけ)の林で鴬(うぐいす)がしきりに鳴いていましたが、今は雪(ゆき)が降っています。
rough meaning: In the bamboo grove in this garden, the Uguisu was singing until a while ago, but now it's snowing quietly.
補足 Note
天平勝宝5年(西暦753年)1月11日に大雪が降り積もったので、思いを述べた歌を三首詠んだとのことです。
この歌を含む4285番歌の題詞に、「十一日、大雪(おおゆき)落積(ふりつ)みて、尺に二寸(約36センチメートル)有り。因(よ)りて拙懐(せっかい:自らの思うところ)を述ぶる歌三首」とあります。