第十七巻 : み冬継ぎ春は来たれど梅の花

2010年03月28日(日)更新


原文: 民布由都藝 芳流波吉多礼登 烏梅能芳奈 君尓之安良祢婆 遠久人毛奈之

作者: 大伴書持(おおとものふみもち)

よみ: み冬継ぎ、は来たれど、梅の花、君にしあらねば、招(を)く人もなし

意味: が過ぎが来たけれど、梅の花よ、君以外には招く人もいないのですよ。

天平12(西暦740)年12月9日に詠まれた歌です。

梅 撮影(2010.03) by きょう

この歌の題詞には、「大宰(だざい)の時の梅花に追和する新しき歌六首」とあります。この「大宰(だざい)の時の梅花」は、天平2(西暦730)年1月13日、大伴旅人(おおとものたびと)の邸宅で詠まれた歌(0815: 正月立ち春の来らばかくしこそ・・・~)のことです。


第十七巻