田居(たゐ) Tawi(Paddy field)
居(ゐ)は、所の意味で、田居(たゐ)は稲作を行う田んぼのことです。田井(たゐ)とも書きます。
田居(たゐ)を詠んだ歌
万葉集には9首に詠まれています。秋(あき)の田にかかわる歌が多いですね。
1699: 巨椋の入江響むなり射目人の伏見が田居に雁渡るらし
1757: 草枕旅の憂へを慰もることもありやと.......(長歌)
1758: 筑波嶺の裾廻の田居に秋田刈る妹がり遣らむ黄葉手折らな
2245: 太刀の後玉纒田居にいつまでか妹を相見ず家恋ひ居らむ
2249: 鶴が音の聞こゆる田居に廬りして我れ旅なりと妹に告げこそ
2250: 春霞たなびく田居に廬つきて秋田刈るまで思はしむらく
4224: 朝霧のたなびく田居に鳴く雁を留め得むかも我が宿の萩
4260: 大君は神にしませば赤駒の腹這ふ田居を都と成しつ
4456: 大夫と思へるものを太刀佩きて可尓波の田居に芹ぞ摘みける