原文

礒上丹 根蔓室木 見之人乎 何在登問者 語将告可

作者

大伴旅人(おおとものたびと)

よみ

礒(いそ)の上(うへ)に 根(ね)延(ば)ふ 見し人を いづらと問はば 語(かた)り告(つ)げむか

意味

むろの木 by 写真AC

磯の上に根を延ばしているむろの木に、かつて見た人のことを今はどうしているのかと尋ねてみたら、答えてくれるだろうか。

・「かつて見た人」は亡くなった奥様、大伴郎女(おおとものいらつめ)のことです。

- rough meaning: If I ask the Muronoki that spreads its roots on the beach how my wife who passed away is doing now, will it answer me?

補足

・この歌を含む0446番歌の題詞には「天平二年(西暦730年)庚午(こうご)冬十二月大宰帥(だざいのそち:大宰府の長官)大伴卿(おおともきょう)京(みやこ)に向いて道に上る時、作る歌五首」とあります。

・この歌の左注には「右三首、鞆の浦に過(よき)の日に作る歌」とあります。

更新日: 2019年09月22日(日)