原文 Original Text

大名兒 彼方野邊尓 苅草乃 束之間毛 吾忘目八

作者 Author

草壁皇子(くさかべのみこ) Kusakabe-no-Miko(Price Kusakabe)

よみ Reading

大名児(おほなこ)を 彼方野辺(をちかたのへ)に 刈(か)る草(かや)の 束(つか)の間も 我(わ)れ忘れめや

- Ohnako wo Wochikata-Nohe ni Karu kaya no Tsuka no ahida mo Ware wasureme ya.

意味 Meaning

 by 写真AC

大名児(おほなこ:石川郎女(いしかわのいらつめ))のことを、遠くの野で刈る草(かや)の束(つか:ひとくくり)のように、ほんのわずかの間も忘れたりはしない。

・「草(かや)」は、屋根を葺(ふ)くためのちがやすすきなどを言うと考えられています。

- rough meaning: I will never forget Ohnako(Ishikawa-no-Iratsume) even for a short time span like the width of a bunch of grass being cut in a faraway field.

補足 Notes

・この歌の題詞に「日並皇子尊(ひなみしのみこのみこと:草壁皇子)、石川郎女(いしかわのいらつめ)に贈(おく)り賜(たま)ふ御歌(みうた)一首 [女郎(いらつめ)、字(あざな)を大名兒(おおなこ)と曰ふ]」とあります。

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更新日: 2024年03月17日(日)