原文
古尓 戀良武鳥者 霍公鳥 盖哉鳴之 吾念流碁騰
作者
よみ
いにしへに 恋(こ)ふらむ鳥は 霍公鳥(ほととぎす) けだしや鳴きし 我(あ)が念(も)へるごと
意味
昔を恋しがる鳥は霍公鳥(ほととぎす)なのでしょう。おそらく、私が昔のことを懐かしんでいるように鳴いたのでしょうね。
- rough meaning: The bird who loves the old days is probably the Hotogisu. Probably the bird cried just like I miss the old days.
補足
この歌の題詞には、「額田王(ぬかたのおおきみ)和(こた)え奉(まつ)る歌一首 [倭京(やまとのみやこ:飛鳥の京とされています)より進(たてまつり)り入る]」とあります。この歌の直前の歌(弓削皇子が額田王に贈った0111番歌)に応えた歌です。