原文 Original Text

人事乎 繁美許知痛美 己世尓 未渡 朝川渡

作者 Author

但馬皇女(たじまのひめみこ) Tajima-no-Himemiko

よみ Reading

人言(ひとごと)を 繁(しげ)み言痛(こちた)み おのが世に いまだ渡らぬ 朝川(あさかは)渡る

- Hitogoto wo Shigemi kochitami Ono ga yo ni Imada wataranu Asakaha wataru.

意味 Meaning

川 撮影(2015.09) by きょう

人の噂(うわさ)がひどくて辛くても、(あの人に会うために)生まれて初めて(冷たい水の流れる)朝川を渡るのです。

但馬皇女(たじまのひめみこ)高市皇子(たけちのみこ)の宮に居住していたのですが、穂積皇子(ほずみのみこ)と密会していたことが人々に知られることとなりました。詳しくは、但馬皇女(たじまのひめみこ)と穂積皇子(ほずみのみこ)をご覧ください。

- rough meaning: Even though the rumors about me and him are terrible and painful, I will cross the cold morning river for the first time in my life to meet him.

補足 Notes

この歌の題詞には、「但馬皇女(たじまのひめみこ)高市皇子(たけちのみこ)の宮に在(いま)す時、竊(ひそ)かに穂積皇子(ほずみのみこ)に接(あ)ひ、事(こと)既(すで)に形(あら)はれて作らす歌一首」とあります。

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更新日: 2023年11月26日(日)