原文: 八隅知之 我大王之 暮去者 召賜良之 明来者 問賜良志 神岳乃 山之黄葉乎 今日毛鴨 問給麻思 明日毛鴨 召賜萬旨 其山乎 振放見乍 暮去者 綾哀 明来者 裏佐備晩 荒妙乃 衣之袖者 乾時文無
作者: 持統天皇(じとうてんのう)
よみ: やすみしし、我(わ)が大君(おほきみ)の、夕(ゆふ)されば、見(め)したまふらし、明け来れば、問(と)ひたまふらし、神岳(かむおか)の、山の黄葉(もみち)を、今日(むふ)もかも、問(と)ひたまはまし、明日(あす)もかも、見(め)したまはまし、その山を、振(ふ)り放(さ)け見(み)つつ、夕(ゆふ)されば、あやに悲(かな)しみ、明け来れば、うらさび暮(く)らし、荒栲(あらたへ)の、衣(ころも)の袖(そで)は、干(ふ)る時もなし
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