第二巻 : 埴安の池の堤の隠り沼の

平成10年6月28日(日)更新


原文: 埴安乃 池之堤之 隠沼乃 去方乎不知 舎人者迷惑

作者:柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)

よみ: 埴安(はにやす)の、池の堤の、隠り沼(こもりぬ)の、ゆくへを知らに、舎人(とねり)は、惑(まと)ふ

意味: 埴安(はにやす)の池の堤がふさぎのように淀んでいるように、舎人(とねり)も心がふさぎ込んで、どうしてよいやら分からないようです。

この歌は、高市皇子(たけちのみこ)が亡くなったのを舎人(とねり)が悲しんでいる様子を柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)が詠んだ歌の一つです。

埴安(はにやす)は、高市皇子(たけちのみこ)の御殿があったところで、今の香具山の西と言われています。


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