原文
宇豆都仁波 安布余志勿奈子 奴婆多麻能 用流能伊昧仁越 都伎提美延許曽
作者
大監伴氏百代(だいげんばんじのももよ)
よみ
梅の花、散らくはいづく、しかすがに、この城(き)の山に、雪は降りつつ
意味
梅の花が散るとは、どこのことでしょう。そのようにおっしゃっても、この城(き)の山には、雪が降っていますよ。
この直前の歌、我が園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れ来るかもに対して詠んだ歌です。
「城(き)の山」は、現在の福岡県太宰府市にある四王寺山(しおうじやま)とされています。
補足
大伴旅人(おおとものたびと)の邸宅で詠まれた梅の歌三十二首のひとつです。題詞は0815番歌をご参照ください。