原文
有知奈■(田+比)久 波流能也奈宜等 和我夜度能 烏梅能波奈等遠 伊可尓可和可武
作者
大典史氏大原(だいてん しじのおおはら)
- 大典(だいてん)は、大宰府の職名のひとつ。
よみ
うち靡(なび)く 春(はる)の柳(やなぎ)と 我がやどの 梅(うめ)の花とを いかにか分かむ
意味
春(はる)の柳(やなぎ)と、我が家の梅(うめ)の花のどちらが良いかなんて決められませんね。
・「うち靡(なび)く」は、春(はる)を導く枕詞(まくらことば)です。
- rough meaning: I can't tell which of the spring willows or the plum blossoms in my garden is better.
補足
・大伴旅人(おおとものたびと)の邸宅で詠まれた梅の歌三十二首のひとつです。