笹(ささ) Sasa(Bamboo grass)
笹(ささ)はイネ科の植物で、一般的には竹よりも背丈の低いものを指します。笹は、古代から神降しのための聖なる植物とされていたようです。笹は、歌に詠まれるとき、「ささ」という音と、その風にゆれる音を意識していたのだろうと考えられています。
- Sasa(Bamboo grass) is a gramineous plant, generally less tall than bamboo. It seems that Sasa have been regarded as sacred plants for the gods since ancient times. It is thought that a man would have been aware of the sound of "Sasa" in the wind when it was sung in the poem. (Japanese people say the sound of some kind of wind "Sasa".)
・竹は稈(かん:節と節の間が中空の茎)の成長に伴って葉鞘(ようしょう)が剥がれ落ちますが、笹は葉鞘が残るのが特徴です。
笹(ささ)を詠んだ歌
万葉集には、相聞歌(そうもんか)の5首に詠まれています。
0133: 笹の葉はみ山もさやにさやげども我れは妹思ふ別れ来ぬれば
2336: はなはだも夜更けてな行き道の辺の斎笹の上に霜の降る夜を
2337: 笹の葉にはだれ降り覆ひ消なばかも忘れむと言へばまして思ほゆ
3382: 馬来田の嶺ろの笹葉の露霜の濡れて我来なば汝は恋ふばぞも
4431: 笹が葉のさやぐ霜夜に七重着る衣に増せる子ろが肌はも