原文
足日木之 山黄葉尓 四頭久相而 将落山道乎 公之超麻久
作者
よみ
あしひきの 山の黄葉(もみち)に しづくあひて 散らむ山道を 君が越えまく
意味
山の紅葉(もみち)にしづくがついて散ってゆく山道を、あなたは越えて行くのですね。
・少目(しょうさかん)という位の秦伊美吉石竹(はたのいみきいわたけ)という人が、朝集使(ちょうしゅうし:国の政治や人事についての報告を都にする人)として奈良の都に旅立つのを送別する宴の時に、大伴家持(おおとものやかもち)が詠んだ歌です。
- rough meaning: You are going to over the mountain road where the autumn leaves are scattered with drops.
補足
・天平勝宝2年(西暦750年)10月に詠まれた歌で、この歌の左注には、「右一首同月十六日 朝集使(ちょうしゅうし)少目(しょうさかん)秦伊美吉石竹(はたのいみきいはたけ)に餞(せん)する時 守(かみ)大伴宿祢家持(おおとものすくねやかもち)作る」とあります。