原文

三吉野之 耳我嶺尓 時無曽 雪者落家留 間無曽 雨者零計類 其雪乃 時無如 其雨乃 間無如 隈毛不落 念乍叙来 其山道乎

作者

天武天皇(てんむてんのう)

よみ

み吉野の 耳我(みみが)の嶺(みね)に 時なくぞ 雪は降りける 間(ま)無くぞ 雨は降りける その雪の 時なきがごと その雨の 間なきがごと 隈(くま)もおちず 思ひつつぞ来る その山道を

意味

撮影 by きょう

吉野の耳我(みみが)の嶺(みね)に絶え間なく雪が降る。ひっきりなしに雨が降る。その雪の絶え間ないように、その雨の途絶えることがないように、道の角ごとに、ものを思いながら来たのです。その山道を。

「耳我(みみが)の嶺(みね)」がどこかはわかっていません。

天智10年(西暦671年)に吉野に下った時のことを思い出して詠んだ歌と考えられます。

補足

この歌の題詞には「天皇の御製歌(おほみうた: お作りになった歌)」とあります。

更新日: 2019年07月22日(月)