弓削皇子(ゆげのみこ)
天武天皇の第六皇子で、お母様は、天智天皇の娘さんである大江皇女(おおえのひめみこ)です。生年は不詳ですが、文武天皇3年(西暦699年)に(27歳ころと推定されています)亡くなりました。これらは「日本書紀」に小さな記事として載っています。
弓削皇子(ゆげのみこ)が詠んだ歌
「弓削皇子、紀皇女(きのひめみこ)を思(しの)ふ御歌四首」と題詞のついた歌がよく知られています。
0111: いにしへに恋ふる鳥かも弓絃葉の御井の上より鳴き渡り行く
弓削皇子思紀皇女御歌四首
0119: 吉野川行く瀬の早みしましくも淀むことなくありこせぬかも
0120: 我妹子に恋ひつつあらずは秋萩の咲きて散りぬる花にあらましを
0121: 夕さらば潮満ち来なむ住吉の浅香の浦に玉藻刈りてな
0122: 大船の泊つる泊りのたゆたひに物思ひ痩せぬ人の子故に
0242: 滝の上の三船の山に居る雲の常にあらむと我が思はなくに
0244: み吉野の三船の山に立つ雲の常にあらむと我が思はなくに
1467: 霍公鳥なかる国にも行きてしかその鳴く声を聞けば苦しも