山橘(やまたちばな)
山橘(やまたちばな)は、現在のヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑低木の藪柑子(やぶこうじ)にあたります。夏に数個の花を咲かせ,秋から初春にかけて赤い実をつけます。葉が橘(やまたちばな)の葉に似ていることから、山橘(やまたちばな)と呼ばれたようです。
山橘(やまたちばな)を詠んだ歌
万葉集には5首に詠まれています。白い雪(ゆき)と赤い実のコントラストが素敵な歌があります。
0669: あしひきの山橘の色に出でよ語らひ継ぎて逢ふこともあらむ
1340: 紫の糸をぞ我が搓るあしひきの山橘を貫かむと思ひて
2767: あしひきの山橘の色に出でて我は恋なむを人目難みすな
4226: この雪の消残る時にいざ行かな山橘の実の照るも見む
4471: 消残りの雪にあへ照るあしひきの山橘をつとに摘み来な