万葉集: 龍田山(たつたやま)

2014年04月13日(日)更新


龍田山(たつたやま)は、現在の奈良県生駒郡三郷町(さんごうちょう)の龍田本宮(たつたほんぐう)の西、信貴山(しぎさん)の南にあたる山地とされています。龍田山(たつたやま)という名前は現在残っていません。

龍田山を越えるルートが平城京(へいじょうきょう)難波(なにわ)の行き来に使われましたが、どのようなルートだったのかは現在ではよく分かっていません。

龍田山とされる山地 撮影(2003.03.09) by きょう


0083: 海の底沖つ白波龍田山いつか越えなむ妹があたり見む

0415: 家にあらば妹が手まかむ草枕旅に臥やせるこの旅人あはれ

0877: ひともねのうらぶれ居るに龍田山御馬近づかば忘らしなむか

0971: 白雲の龍田の山の露霜に.......(長歌)

1181: 朝霞止まずたなびく龍田山舟出せむ日は我れ恋ひむかも

1747: 白雲の龍田の山の瀧の上の.......(長歌)

1749: 白雲の龍田の山を夕暮れに.......(長歌)

2194: 雁がねの来鳴きしなへに韓衣龍田の山はもみちそめたり

2211: 妹が紐解くと結びて龍田山今こそもみちそめてありけれ

2214: 夕されば雁の越え行く龍田山しぐれに競ひ色づきにけり

2294: 秋されば雁飛び越ゆる龍田山立ちても居ても君をしぞ思ふ

3722: 大伴の御津の泊りに船泊てて龍田の山をいつか越え行かむ

3931: 君により我が名はすでに龍田山絶えたる恋の繁きころかも

4395: 龍田山見つつ越え来し桜花散りか過ぎなむ我が帰るとに


万葉の故地【奈良】