呼子鳥(よぶこどり) Yobukodori(Cuckoo)
呼子鳥(よぶこどり)は、一説にはカッコウのことともヒヨドリともいわれていますが、はっきりとはしていません。カッコウはカッコウ目カッコウ科の鳥で、初夏に日本にやってきて林や森に住みます。オスの鳴き声から「カッコウ」という名がついたといわれています。
ヒヨドリはスズメ目ヒヨドリ科の鳥で、日本では全国の山地にいるようです。いろいろなものを食べ、畑の野菜などに被害を与えることもあるとのことです。
- Yobukotori is said to be either cuckoo or bulbul according to one theory, but it is not clear. Cuckoo is a bird of Cuculidae family, and comes to Japan in the early summer to live in forests. It is said that the name "Cuckoo" was given from the male calling voice.
呼子鳥(よぶこどり)を詠んだ歌
万葉集にはその鳴き声を詠んだ歌が9首あります。
0070: 大和には鳴きてか来らむ呼子鳥象の中山呼びぞ越ゆなる
1419: 神なびの石瀬の社の呼子鳥いたくな鳴きそ我が恋まさる
1447: 世の常に聞けば苦しき呼子鳥声なつかしき時にはなりぬ
1713: 滝の上の三船の山ゆ秋津辺に来鳴き渡るは誰れ呼子鳥
1822: 我が背子を莫越の山の呼子鳥君呼び返せ夜の更けぬとに
1827: 春日なる羽がひの山ゆ佐保の内へ鳴き行くなるは誰れ呼子鳥
1828: 答へぬにな呼び響めそ呼子鳥佐保の山辺を上り下りに
1831: 朝霧にしののに濡れて呼子鳥三船の山ゆ鳴き渡る見ゆ