万葉仮名(まんようがな)

万葉仮名?

万葉集の原文は、漢字だらけ、というか漢字だけです。初めて見たときは、「これってどう読むの?」と思いますよね。これは、万葉仮名(まんようがな)とよばれているもので、日本語の音を漢字で表したものです。

万葉集では、歌を漢字の音や訓を使って表現しています。それらの中は元々の漢字の表わす意味とは関係のない使われ方をしているものも沢山あります。この万葉仮名が、後にひらがな・カタカナに発展していったと考えられます。

万葉仮名は、古事記・日本書紀にも使われていますが、ここでは万葉集に載っているものを中心に一部を掲載しています。(ご参考までに、「万葉仮名、カタカナ、ひらがな一覧表(pdfファイル)」を掲載します。)

万葉仮名(まんようがな)一覧

万葉仮名

備考

阿、安、足、余、吾、網、嗚呼
伊、夷、以、異、移、射、五、馬声
宇、羽、有、卯、得、兎、菟
衣、依、愛、榎、荏、得
意、憶、於、応、於、飫、億、隠
可、何、加、架、香、蚊、鹿、日
き(甲)支、伎、岐、企、棄、寸、来、杵、服、刻
き(乙)貴、紀、記、奇、寄、忌、幾、木、樹、城
久、九、口、丘、苦、鳩、来、具、倶、供、求、救、孔、玖
け(甲)祁、家、計、係、価、結、鶏、異、来、盖
け(乙)気、既、毛、飼、食、消、飼、介、木
こ(甲)古、姑、枯、故、侯、孤、児、粉、籠、子、児、小
こ(乙)己、巨、去、居、忌、許、虚、興、木、樹
左、佐、沙、作、者、柴、紗、草、散、狭、猿、羅
子、之、芝、水、四、司、詞、斯、志、思、信、偲、寺、侍、時、歌、詩、師、紫、新、旨、指、次、此、死、事、准、磯、為、僧、石、礎、足、羊蹄、二二
寸、須、周、酒、州、珠、数、酢、栖、渚、巣、為、簀
世、西、斉、勢、施、背、脊、迫、瀬、栖、剤、細、是、制
そ(甲)宗、祖、素、蘇、十、麻、礒、追馬
そ(乙)所、則、曾、僧、増、憎、衣、背、苑、其、彼
太、多、他、丹、駄、田、手、立
知、智、陳、千、乳、血、茅、市、道
都、豆、通、追、川、津、管
堤、天、帝、底、手、代、直、而、価
と(甲)刀、土、斗、度、戸、利、速、砺、砥、外、門、聡
と(乙)止、等、登、澄、得、騰、十、鳥、常、跡、迹、飛、与
那、男、奈、南、寧、難、七、名、魚、菜、嘗、无、勿、莫、無、半
二、人、日、仁、爾、迩、尼、耳、柔、丹、荷、似、煮、煎、土、何
奴、努、怒、農、濃、沼、宿、寐
禰、尼、泥、年、根、宿、嶺
の(甲)努、怒、野
の(乙)乃、能、笑、荷、箆、野
八、方、芳、房、半、伴、倍、泊、波、婆、破、薄、播、幡、羽、早、者、速、葉、歯
ひ(甲)比、必、卑、賓、日、氷、負、飯、檜
ひ(乙)火、樋、干、乾
不、否、布、負、部、敷、経、歴、生、歴
へ(甲)平、反、返、弁、弊、陛、遍、覇、部、辺、重、隔、方、家
へ(乙)閉、倍、陪、拝、戸、経、瓦缶、瓮
ほ(甲)百、穂
ほ(乙)百、帆、太、穂
万、末、馬、麻、摩、磨、満、前、真、間、鬼、喚犬
み(甲)民、彌、美、三、水、見、視、御、参、看、監
み(乙)未、味、尾、微、身、実、箕
牟、武、無、模、務、謀、六、牛鳴
め(甲)売、馬、面、女、婦
め(乙)梅、米、迷、昧、目、眼、海藻
も(甲)毛、木、問、聞、藻、哭
も(乙)方、面、裙、藻、哭、喪、裳
也、移、夜、楊、耶、野、八、矢、屋
由、喩、遊、湯、弓
いぇ曳、延、要、遥、叡、兄、江、吉、枝
よ(甲)用、容、欲、夜
よ(乙)与、余、四、世、代、吉、呼
良、浪、郎、楽、羅、等
里、理、利、梨、隣、入、煎
留、流、類
礼、列、例、烈、連、村
ろ(甲)路、漏
ろ(乙)呂、侶、里
和、丸、輪
位、為、謂、井、猪、藍、藺
廻、恵、面、咲、坐、座
乎、呼、遠、鳥、怨、越、少、小、尾、麻、男、緒、雄、絃、男、緒、綬
奇、宜、我、蛾、何、河、賀、俄、餓
ぎ(甲)伎、祇、芸、岐、儀、蟻
ぎ(乙)疑、宜、義、擬
具、遇、隅、求、愚、虞
げ(甲)下、牙、雅、夏
げ(乙)義、気、宜、礙、削
ご(甲)吾、呉、胡、娯、後、籠、児、悟、誤
ご(乙)其、期、碁、語、御、馭、凝
社、射、謝、耶、奢、装、蔵
自、士、仕、司、時、尽、慈、耳、餌、児、弐、爾
受、授、殊、儒、簀
是、湍
ぞ(甲)
ぞ(乙)序、叙、賊、存、茹、鋤
陀、太、大、嚢
遅、治、地、恥、尼、泥、道、路
豆、頭、弩
代、田、泥、庭、伝、殿、而、涅、提、弟
ど(甲)土、度、渡、奴、怒
ど(乙)特、藤、騰、等、耐、抒、杼
伐、婆、磨、魔
び(甲)婢、鼻、弥
び(乙)備、肥、飛、乾、眉、媚
夫、扶、府、文、柔、歩、部、蜂音
弁、便、別、部
倍、毎
煩、菩、番、蕃
更新日: 2022年01月31日(月)