森(もり:森・杜・社・神社) Mori(Forest, Shrine Grove)
「森(もり)」または「杜(もり)」は樹木の生い茂った領域をいいます。古来「もり」は神様がいらっしゃる(またはお出ましになる)所と考えられていたようで、「もり」には「森・杜・社・神社」と様々な表記があります。
- "Mori" refers to an area covered with trees. Since ancient times, Mori has been thought to be a place where gods reside (or appear), and Mori has various expressions such as "森"(Forest), "杜"(Forest or Shrine Grove),"社"(Shrine Grove),"神社"(Shrine).
森(もり:森・杜・社・神社)を詠んだ歌 Poems
森(もり)そのものを詠んだ歌は1首だけです。それ以外は、何らかの願い・祈りを込めた歌がほとんどです。
- There is only one poem about Mori itself as a place, and most of the other poems express some kind of wish or prayer.
森(もり)を詠んだ歌 Poem on Forest
1850: 朝な朝な我が見る柳鴬の来居て鳴くべく森に早なれ
杜(もり)・社(もり)を詠んだ歌 Poem on Shrine Grove
0561: 思はぬを思ふと言はば大野なる御笠の杜の神し知らさむ
1344: 真鳥棲む雲梯の杜の菅の根を衣にかき付け着せむ子もがも
1419: 神なびの石瀬の社の呼子鳥いたくな鳴きそ我が恋まさる
1466: 神奈備の石瀬の社の霍公鳥毛無の岡にいつか来鳴かむ
1470: もののふの石瀬の社の霍公鳥今も鳴かぬか山の常蔭に
1679: 紀の国にやまず通はむ妻の杜妻寄しこせに妻といひながら
1731: 山科の石田の杜に幣置かばけだし我妹に直に逢はむかも
1751: 島山をい行き廻れる川沿ひの岡辺の道ゆ 昨日こそ.......(長歌)
2656: 天飛ぶや軽の社の斎ひ槻幾代まであらむ隠り妻ぞも
2839: かくしてやなほやまもらむ大荒木の浮田の社の標にあらなくに
2856: 山背の石田の社に心おそく手向けしたれや妹に逢ひかたき
3100: 思はぬを思ふと言はば真鳥住む雲梯の杜の神し知らさむ
3236: そらみつ大和の国あをによし奈良山越えて山背の.......(長歌)
3952: 妹が家に伊久里の杜の藤の花今来む春も常かくし見む
神社(もり)を詠んだ歌 Poem on Shrine
0202: 哭沢の神社に三輪据ゑ祈れども我が大君は高日知らしぬ
1378: 木綿懸けて斎ふこの社越えぬべく思ほゆるかも恋の繁きに