月草(つきくさ) Tsukikusa(Asiatic dayflower)
ツユクサ科ツユクサ属の一年草の露草(つゆくさ)です。7~8月にかけて道端など、どこにでも見ることができますね。朝咲いて、その日の午後にはしぼんでしまいます。古代では衣を青く染めるのにも使用されていました。露草は、蛍草(ほたるぐさ)とも呼ばれます。
- Tsukikusa is a Dayflower of the annual herb of the family Commelinaceae. You can see it anywhere, such as the roadside from July to August. It blooms in the morning and squeezes that afternoon. In ancient times it was also used to dye clothing blue. "Tsukikusa" is also called "Hotarugusa".
月草(つきくさ)を詠んだ歌 Poems on Tsukikusa
縹色(はなだいろ)
(Light Indigo)
万葉集には9首に詠まれています。月草で染めた縹色(はなだいろ:薄藍色)の着物は、水で色が落ち易いことから、心変わりをたとえたり、この世のはかない命を表すのに詠まれている歌もあります。
- Tsukikusa is written in 9 poems in Manyoshu. Hanadairo (light indigo) clothes dyed with Tsukikusa is easy to fade with water, so there are poems that are expressed the change of heart and the ephemeral life of this world.
0583: 月草のうつろひやすく思へかも我が思ふ人の言も告げ来ぬ
1255: 月草に衣ぞ染むる君がため斑の衣摺らむと思ひて
1339: 月草に衣色どり摺らめどもうつろふ色と言ふが苦しさ
1351: 月草に衣は摺らむ朝露に濡れての後はうつろひぬとも
2281: 朝露に咲きすさびたる月草の日くたつなへに消ぬべく思ほゆ
2291: 朝咲き夕は消ぬる月草の消ぬべき恋も我れはするかも
2756: 月草の借れる命にある人をいかに知りてか後も逢はむと言ふ
3058: うちひさす宮にはあれど月草のうつろふ心我が思はなくに
3059: 百に千に人は言ふとも月草のうつろふ心我れ持ためやも